Q | 能楽ってなに? ![]() |
A | 能と狂言を合わせて呼ぶ呼び方で、明治以降使われるようになった名称。 古くは猿楽の能と呼ばれていました。 |
Q | 能と狂言の違いは? ![]() |
A | 能は歌舞劇と言われ、主に古典から取材した謡と舞を中心とした演劇。 主人公であるシテが能面とかけるのが特徴で、能面を用いない場合も、直面(ひためん)と言い、表情を作らないで演じられます。 優美さ、幽玄を重視し、洗練された動きで表現する象徴劇。 また運びと呼ばれるすり足は、上体を揺らすことなく移動する独自の技法。 狂言はセリフ劇と言われ、庶民の生活や、風刺、説話などに取材して作られた会話を中心とした演劇です。 セリフや動きに写実的な部分が多く、笑いを誘う展開がほとんど。 正反対ともいえる能と狂言は、同じ舞台で交互に演じられ、又1曲の能の中に間狂言が入るなど、切っても切れない関係。 これは世阿弥の時代には既に確立されていた上演スタイルですが、最近は狂言だけの会も多く有ります。 |
Q | 薪能って? ![]() |
A | 薪能は野外で篝火を焚いて行う夜間の公演です。 中にはお酒を飲みながら見たりと、お祭りムード満点の所も有りますが、だいたい都心の公演は静に鑑賞、が普通です。 開放的な外での演能は能楽堂とは違う魅力が有り、中には薪能しか行かないという人もいるほど。 日中は暖かくても夜間は予想以上に冷え込むので、上着は必須アイテム。 ![]() |
Q | 蝋燭能って? ![]() |
A | 蝋燭能は能楽堂などの室内に蝋燭を設置し、蝋燭の明かりで演能を行うことです。 揺らぐ明かりが衣装や面に面白い効果を与え、幻想的。 蝋燭のみの時と舞台上に少しライトを使う時とが有りますが、いずれにしても視覚情報が減る分、耳が冴えます。 客席は真っ暗になりますので遅れないように行きましょう。 ![]() |
Q | 新作能って? ![]() |
A | 能といえば古典ばかりのイメージが有りますが、現在も新作が作られています。明治以降に作られたものを新作と呼んでいます。 以前はその企画1度きり上演が多かったのですが、最近は再演が繰り返されている曲も有ります。 |
Q | チケットはどこで買う? ![]() |
A | まずは“ぴあ”や“e+”がネットからでも申込めて便利です。 能楽堂に行くと公演チラシが置いてあるので、そこで次に見たいものを探して申込む、というのが2度目からの王道!? 既に見たい演目や演者が有るなら、当サイトの公演情報でチェックして申込み先に電話しましょう。 チケットは普通、郵送で振込み用紙と一緒に送られて来ます(先に振込みで郵送又は当日渡しというのも有ります)。 ![]() |
Q | はじめて見る人にお勧めな公演は? ![]() |
A | 東京近郊の方にお勧めなのは、国立能楽堂の定例・企画公演。 安くってひどいハズレもない…と思います。 1日の演目が3曲以上の会は1度に雰囲気の違う曲を見ることが出来るので、自分の好みがわかるはず…ただし休憩が短くて昼に始まって夜までかかる長丁場、寝不足で行ってはいけません。 はじめのうちは能1・2番と狂言1番くらいの会がお勧めです。 |
Q | はじめて見る人にお勧めな演目は? ![]() |
A | 演目は個人の趣味によってなのですが、派手目好みなら『石橋』『土蜘蛛』『船弁慶』、美しい女性の舞なら『熊野』『羽衣』『二人静』、じっくり謡を聞くなら『井筒』あたりがわかり易くて、公演回数も多く見やすいはず。何度か通って好みの曲を見つけて下さい。 |
Q | 席はどうなっている? ![]() |
A | 一般に正面席・脇正面席・中正面席に別れています。 真横から見る脇正面席より、中正面席の方が席料が安いのは“柱”があるからです。最近は正面席の前列と後列・中正面席の正面席に近い部分とそれ以外で料金を別けたりするなど複雑な座席割りが多くなりました。 ![]() |
Q | 拍手はいつする? ![]() |
A | するなら曲の最後、演者が退場し始めてからです。 退場する人それぞれに対して拍手をする人が多いので、シテ・ワキが引いたらパチパチ、地謡が立ったらパチパチ、囃子方の退場でパチパチとだらだらした拍手が多いのですが、中には拍手禁止と先に断ったりしている会も有ります。 余韻を楽しみたい方も多いので、囃子方が幕に入る直前あたりから拍手をするのがいいのではないかと思います。 しかし拍手は強制するものではないので、盛大な拍手が起こる事もあれば、良かったからこそ拍手が起こらない事も有るのです。 初めのうちは周りの反応を見てからが無難。 |
Q | 開演に遅れた!入れるの? ![]() |
A | 蝋燭能は場内が暗くなるため基本的に休憩まで入れなくなります。 それ以外普段は途中入場・退場が出来ます。ただし『翁』は別で、この1曲だけは演劇というより神事に近い扱いなので、締切になります。 能楽堂は席の前後の間隔が狭く、遅れて来て中の方に入るのは大変迷惑ですので遅れないようにしたいものです。 それでも遅れたらタイミングを見計らって素早く静に席に着きましょう。 また後ろのほうに空いている席が有ったら、そこで1曲が終わるのを待つのも方法。 |
Q | 謡本はあらかじめ読むもの? ![]() |
A | 初めてなら、あらすじくらいは読んで行くのが良いと思いますが、舞台で見てストーリーを知るというものも当然面白いもの。 先に読んで行くのでも、終わってから読むのでも、お好みで。 もちろん読まなくても、楽しめれば良いのです。 演能中に謡本を見ている方も多く居ますが、謡を習っているのでどうしても確認しながら聞きたい!というのでなければ、お勧めしません。 舞台から目を離すなんてもったいないと思いませんか? ![]() |